
2010年 3月8日(月) 雨
北の風 荒れ模様
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アカデミー賞の主要部門といえる作品賞と監督賞は、多くのマスコミの期待を小気味よく裏切る形で、「ハートロッカー」に決まった。 「ハートロッカー」は、沖縄では今月6日からの公開なので、僕は未見。 結局のところ超大作アバターは、ジェームズ・キャメロンを筆頭とする「巨大企業」の作品であって、ロバート・レッドフォードが主催するサンダンス映画祭に出展されるような作品群の対極に位置するものだと思う。 とりあえず今は「ハートロッカー」を是非観てみたいと思っている。 それにしても腹立たしいのは、ドキュメント部門の受賞作だ。 アメリカという国の歴史よりも古くから伝わる他国の伝統文化を、己の価値観のみで一方的に批判的に伝えるドキュメント。 表現の自由だのなんだの、そんなことはどうでもいいから、文化庁なり農水省なりなんなり、せめて遺憾の意ぐらい表明しろっつうの。そんなことだからシーシェパードのようなチンピラテロリストになめられてしまうのだ。 さて、話は変わる……ようでいて、実は繋がる。 幕末を描く物語で、坂本龍馬のような「合理的開明思想」の持ち主を主人公にすると、「なんでお前らわからないんだよ…」と、ドラマを観ている我々が思わず言いたくなるのが、いわゆる「攘夷派」だ。 海にポッカリ浮かんでいる日本という国に土足でやってきた異文明に対し、夷狄を討ち払え!と思う気持ちはわからないでもない。 …そういうことは、今の世に生きる我々が見れば一目瞭然のことながら、幕末の「攘夷思想」の方々は、「敵を知る」というプロセスすら排除し、頑ななまでに夷狄を討ち払えと唱えるわけだ。 その動機は観念でしかない。 イデオロギーにがんじがらめになった思想というのは、つまるところ頑なになり、激すればその思想のために人の生命すら軽んじてしまうようになる。 「龍馬伝」を観ていても、やはり「開明思想」の持ち主である主人公に立ち塞がるのが、頑ななイデオロギー信者の思想という図式になる。 でも。 圧倒的な文明の力の差を見せつけてきた西洋諸国が、結局のところ日本をして彼らの一植民地に為し得なかったのはなぜか。 黒船に対して白刃を持って立ち向かう!! …ということを本当に実行できるのは、斬鉄剣を手にした13代目石川五右衛門だけであることは言うを俟たない。 東南アジア諸国や清国のようなわけにはいかないみたいだぞ… 当初は居丈高に迫ってきた彼らにまずそう思わせ得たのは、幕府の対外政策でもなんでもない。諸国に散らばる武士階級の「狂気」がなし得たことなのである。 当時の日本政府である幕府が、同じように対処できるはずはない。 ただし繰り返すけれど、そんな「ゲンジツ」を踏まえた対応だけでは、とてもじゃないけど幕末の外圧は乗り切れなかった。 そう考えると、狂気集団である攘夷派も、ある時代まではなくてはならなかった人たち、ということがよくわかる。 以上を踏まえて、今の世の中を見てみよう。 なかば公約の形で、普天間基地を県外もしくは国外に据えると言っておきながら、政権与党となって「ゲンジツ」を直視すると、途端に「抑止力」と言い出す。 国際社会で法的に認められた調査捕鯨船が、環境保護団体の「テロ」によって危害を加えられても、反捕鯨国に強気に出ると様々な「ゲンジツ」問題に支障をきたすから、ここはひとつ穏便にしておく。 普通に正しく操業していた漁船が、銃撃を受けて死亡してしまう、という事態が起こっても、ロシア相手に強気に出るわけにはいかないので、ここはひとつおとなしくする。 毎年冬になるたびに日本海沿岸に流れ着く有毒漂着ゴミ、そのほとんどがハングル文字で出所もほぼ明らかだというのに、抗議するのではなくまずは「協議」から始める。 餃子に毒を盛りこまれて国民の健康に多大なる害を蒙ったというのに、なんら責任を追及せぬまま、いつのまにかウヤムヤにしてしまう。 そして冒頭の話のとおり、自国の伝統文化をケチョンケチョンに伝えている作品が受賞しているにもかかわらず、晴れやかな他国のお祭りをエヘラエヘラと嬉しそうに自国に伝える。<ね、繋がったでしょ? その他枚挙に暇がないこれらのことごとくが、すべて「ゲンジツ的対応」からくる結論らしい。 というか、なんかみんな世界に対してものわかりが良すぎるんじゃなかろうか。 幕末にあって、坂本龍馬が特筆される理由の一つには、「経済」が社会を動かす力になるという、当時の武士が考えもしなかった合理的な考えの持ち主だったということが挙げられる。 でも、今の世の中は猫も杓子も経済経済、合理化合理化。 誰もが狂気に満ちすぎて現実認識が出来なかった幕末に必要だったのは、坂本龍馬のような合理的かつ開明的な思想の持ち主だったろう。 というわけで、いささか強引ながら。 即応部隊としての抑止力? カンケーネェ。 日本国内にアメリカ軍なんて要らない!! 普天間基地は、ただただ撤収あるのみでいい。 今の日本に必要なのは、世界におけるトヨタの売り上げではない。戦後65年で日本が失ってしまった「誇り」を取り戻すため、まずは世界の「侮り」を排除しなければならないのだ。 立てよ、国民よ!哀しみを怒りに変えて、立てよ、日本攘夷党!! ジーク・ジオンッ!!<結局そこかい……。 クロワッサン・愛の募金箱(3/5)● ● ● ● ● お知らせ ※水納丸の時刻表が、昨年12月から変更されています。今年から夏の便数も減少ならびに時刻の変更があるので、一度こちらで変更点をご確認くださいませ。 |
