「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 4月26日(月) 晴れ

東の風 波あり 水温22度

 昨年、砂地のとあるポイントにて、根の際の砂底に珍しいシャコを見つけた。何度かゲストをご案内したので、ご存知の方もいらっしゃるだろう、ピンクのシャコ。

 モンハナシャコをはじめ、沖縄で観られるシャコには何種類かいるけれど、まるで昨日紹介したZガンダム3号機のような白とピンクの種類なんて、図鑑でも目にしたことがない。

 このシャコ君、いたりいなかったりしつつ、結局シーズンを通して観ることができた。巣穴の場所は毎回ほぼ同じで、いつも困ったような顔をしている。

 この困った顔といい、巣穴の形状といい、かつてチラホラ見られたあのシャコに似ている………

 …と思っていたら。
 今年になって、彼は「あのシャコ」に変身した。

 黄金のシャコに!!
 色が変わっていく様を追跡調査したわけではないものの、まったく同じ場所でひょっこり顔を出しているこの黄金のシャコが、昨年までのピンキーと同一個体であろうことはほぼ疑いない。
 似ている似ていると思っていたら、実は同じ種類だったのか……。

 かくしてZガンダム3号機は、見事百式に変身したのであった。<それって、性能ダウンでは??

 ちなみに、百式になったこのシャコをうちの奥さんが見つけてから、僕は何度かカメラを抱えて訪ねてみたのだけれど、どういうわけかカメラを持っているとシャコ君は不在。
 ところが一昨日、ゲストを案内しているときに、どうせ今日もいないだろうなぁ…と諦めつつ訪ねてみたところ、サービス精神てんこ盛りで体の半身を穴の外に出すほどの勢いだった。

 このあからさまなマの悪さだけはどうしようもない……。

 今日はまたカメラを持っていたので、半ば諦めつつ、顔を出していておくれと祈りながら訪ねてみたところ、奇跡的にいてくれた。
 ついに写真に納めることができた。顔しか出してくれてないけど……。

 この黄金のシャコ、島の周りでかれこれ15年くらい前からチラホラ目にしているというのに、いまだに図鑑等で正体が明かされない。
 最新情報から縁遠い我々のために、どなたかこの百式君の正体をお知らせくださいませ。