「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 5月27日(木) 晴れ

北西の風 おだやか 水温24〜25度くらい

 本島にある港でMMCさんの船台を借り、船底塗料を塗ったのは昨年末のこと。
 あれから5ヶ月経ち、さすがにコケ防止効果はなくな……るどころか、ペンキはタコ主任の頭部状態になり、たった一週間浮かべておくだけで、船は増毛ならぬ増藻状態になってしまうようになった。

 そろそろ塗っておかないと、またまたシーズン中に来る日も来る日も船底掃除をしなければならない破目になる。

 なので、今月半ば頃の大潮をペンキ塗り日に予定していた。
 ところが狙いすましたかのような連日の大雨。
 であえなく延期。今月末の大潮を待っていた。

 満潮時の時刻的には週末が理想的だったものの、幸か不幸かゲストの予約が入っているので船を上げるわけにはいかず、やむなく今日を予定日に。
 潮位的にはまったく問題はないとはいえ、今朝の満潮は午前5時59分……。
 それまでには船を裏浜に回しておかなければならないから、5時過ぎにはもう準備を始めなければならなかった。

 冬の5時過ぎの沖縄といえばまだ世界は夜のままだというのに、夏至を目前に控えたこの時期の5時過ぎの東の空は、その光の中にミラーマンが立つ影が見えそうなほどの鮮やかな朝焼け。

 おまけに海上はべた凪ぎ、無風なので、裏浜の曲がりくねった隘路を船で行くにもまったく差し支えのないコンディションだった。

 おかげで、座礁したりプロペラが岩に当たったりというトラブルもなく、無事裏浜に到着。


※夕刻、潮が再び満ち始めているときに撮影

 この状態では何も作業ができない。しかしこうやって係留しておくと、潮が引けばこうなる。

 さぁ、作業開始!

 船台に載せた船の底を塗るのとは違い、丸太に載せただけの船の底のペンキを塗るというのは、体勢的に非常につらいものがある。
 けれど、そういう作業を15年もやり続けているとさすがに手慣れてくるもので、昔は夫婦2人で2時間ほど要していた船底塗料塗りも、1時間余でチャチャチャと済ませられるようになった。


 
塗装前


 
塗装後

 え?違いがわからない??
 逝ってよし。

 そのほか、ドライブオイルの交換などなど、船を上げた状態じゃないとできない作業をいくつかした。そのうちのひとつがこれ。

 舷側の店名を11年ぶりに再塗装。
 これでシーズン中も、リーフ沿いに星の数ほど並ぶ数々のダイビングボートから、迷うことなく本船を見つけてもらうことができるだろう。

 ………って、そんなに遠くまではぐれてしまわないでくださいね。