「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 6月10日(木) 晴れのちぐずついた天気

南の風 おだやか 水温25度

 今、タコ主任が遊びに来ている。
 どんなにいいシーズンであっても嵐を呼んでしまう彼が、梅雨に来てお天気に恵まれるはずがない。

 …と思っていたら、昨日、今日とけっこういい感じ。
 しかし昨日は到着日だったから、海に行くのはこの日からだ。

 さあ、久しぶりの沖縄の海!!

 …と思っていたら、タコ主任のストロボ不調。
 じゃあしょうがない、自分の頭を光らせるしかないか。
 ……って、レフ板にそんな便利な機能がついているはずはない。

 1本目を終えて、原因究明をしようとしたところ、どうやらシンクロソケットの中が浸水しているのではないかという目途がついた。

 が、普段からの杜撰な手入れのせいで、シンクロソケットからストロボのシンクロコードをはずすことあたわず。

 さてどうするか。

 というとき、さすがダイビングサービスクロワッサン、ちゃんとハウジングのスペアがあった。
 というか、昔使っていたものが、タコ主任が今使っているものと同タイプだったのだ。昔はそんなに選択肢がなかったからね。

 ポートを取り外してハウジングをそっくりそのまま交換したところ、同タイプではありながら彼のもののほうがやや新しい型で、ピックアップファインダー仕様になっていたり、スイッチのオンオフ操作ができるようになっている。
 ……ってことは、背面側だけ自分のハウジングのものを使えばいいか。

 タコ主任、海より青いブルーモードになるかと思われたところ、思いもかけずに復活!! 

 …と思っていたら。

 午後のダイビング。タコ主任はエントリーと同時に緊急エキジット。
 ハウジングが金魚鉢になっていたのだ。

 ハウジングが古すぎて、防水機能は損なわれてしまっていたのか??

 違った。

 そもそも入れ替えた背側と、うちのハウジングとでは形が違っていたのである。形が違うというよりも、そもそも防水の要であるOリングが、キチンとあたっていなかったのだ。

 そりゃ水没するわ……。

 というか、セッティングするときに気づけよそれくらい。

 金魚鉢からどうにかこうにかカメラを救い出した後、手ぶらでファンダイビングをするタコ主任なのだった。

 そんな哀れなタコ主任を放っておいて、僕は今日もカメラ片手に楽しんでいた。
 水はそれなりに青くて、流れも強くなく、日差しにも恵まれてとてもシアワセな海中。
 ああ、そんなときにカメラが不調な人がこの世にいるなんて…。

 今年になってからずっと注目しているホシゴンベのチビを訪問してみた。縄張りの中に紫色のトゲサンゴがあって、それに乗ってくれるといい感じなのだ。

 例によってアクビをしてくれるのを待つべく、そのままファインダー越しに眺め続けることしばし。その間彼は終始体を曲げてキョロキョロしていた。
 襲われないよう、周りを警戒しているのだろうか。

 と思っていたら、突然彼が画面から消えた。
 まさか!?
 いつぞやのベニゴンベのように、いきなり誰かに食べられちゃったの??

 違った。
 さっとファインダーから目をはずして肉眼で見ると、ホシゴンベ君がすごい勢いで何かを追いかけている。
 ん?

 アッ!!

 キンギョハナダイの子供を食べちゃった!!

 さきほどからずっとキョロキョロしていたのは、ゲットできそうな小魚をずっとチェックしていたらしい。コレと見極めたものがいたら、かなりしつこく追い掛け回してゲット。
 いやはや、やっぱ肉食魚なんですなぁ……。