「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 6月29日(火) 晴れ

南の風 わりとおだやか 水温27度

 この日は午後到着のゲストが二組いらっしゃったので、13時45分に到着だから、ゆっくりカメラ器材等のセッティングをしていただいて、午後のダイビングは3時からを予定していた。

 ところが。
 気でも狂ったか、水納海運は修学旅行のチャーターを定期便に振り分けてしまったため、一般客のみなさんは午後2時過ぎ渡久地港発という憂き目に。

 日帰り予定だった方はどうしたのだろう??

 なので仕方なく午後のダイビングの開始を遅らせた。
 で、せっかくお待ちしていたというのに、2組のうちの1組、それも掲示板を毎度にぎやかにしてくださるモルト国のがんばるオジサン坊やときたら、到着する連絡船のデッキにてすでに缶ビール飲んでるし!!

 来年からキャンセル料取ります!!

 が!!
 怪我の功名というかなんというか、連絡船のヘンテコな運航と、がんばるオジサンの早々のリタイアのおかげで、とても素敵な時間を過ごすことができたのだ。

 というのも、普段2ダイブで済ませることがもっぱらとなったクロワッサンは、4時以降にはまず海中にいない。
 ところがこの日は、水納海運のおかげで遅くにエントリー。しかも、僕がご案内する予定だった一組はパス。

 すると……

 斜陽の海中にカメラを持って入れる!!

 クロワッサンは生まれたときから斜陽ながら、斜陽の日を浴びる海中、それも浅いところの景観ほど素敵なものはない。
 おまけにリーフのサンゴは随分回復しているので、サンゴの上を日差しがキラキラと揺らめく。

 時に七色にも見える太陽の光が溢れる景色は、水面という境界をほんの少し越えるだけでたどり着ける別世界。
 うーん、観たままに写真にできないのがもどかしい……。

 そんな夢の空間には背を向けて、アザラシ&アシカさんはこんなものを手にしていたのだった。

 これ、先日この稿で紹介したコスゲさんのゾウムシ君と同じメーカーの、コンデジ用バージョン。
 ホントに魚の目のような突起がピヨ〜ンと突き出ているのだけれど、これはこれでやはり変態的アイテムといっていい。

 光溢れるサンゴ礁をボーッと眺めるのもダイビング。
 変態的カメラ片手に生き物たちに迫るのもダイビング。

 どちらも同じように楽しいのであった。