「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2010年 11月17日(水) 朝少し雨のち晴れのち曇り

北東の風 波あり 水温24度

 このところ水曜日ごとに海に行っている気がする。
 もっと行きたいんだけど、けっこう天気が悪い日が多いのだ。

 久しぶりに海況が穏やかになり、日差しもチョロッと出たので潜る用意をして桟橋へ。
 すると、桟橋脇でジェットストリームアタックの訓練に励む三連星の姿が……

 黒じゃないけど。

 夏の終わりごろに桟橋脇で目につくようになったナンヨウツバメウオのチビたちも、秋も深まってすっかり成長している。

 成長といえば、今夏かなり楽しませてもらったグルクンの幼魚たちも随分成長し、すっかり「グルクン」らしくなって若々しく泳ぎ回っている。

 これはタカサゴの群れ。
 グルクンと総じて呼ばれている魚たちには何種類かいて、その代表的な種類のひとつがこのタカサゴだ。
 このタカサゴに混じって、こういう子も泳いでいる。

 真ん中付近の数匹、ちょっと周りと異なるのがわかりますか?
 これ、イッセンタカサゴ。
 イッセンタカサゴだけで群れている姿を見たことはない……もしくは認識したことはない。そもそも、その存在を意識する機会がそうそうない。

 ところがここに群れているタカサゴの群れに、秋の初め頃からこのイッセンタカサゴもけっこうたくさん混じって群れていることに気がついた。

 で、シーズンが終わった頃にカメラを持って撮りに行ったのだけど、時すでに遅し、グルクンチビたちは根を離れ、自由生活に入っていった………

 ……と思っていたのだが、今日行ってみたらまだ根を拠り所にしていた。先日はたまたま留守だったらしい。

 もう少し浅いほうの根を拠り所にしているのは、クマザサハナムロの若魚たちだ。

 そして、けっして群れるほど多くはいないものの、ときおり姿を目にすることがあるハナタカサゴも8センチくらいまで育って、リーフ際でウメイロモドキのチビと一緒になって泳いでいた。

 真ん中の顔が隠れている1匹だけがウメイロモドキ。
 似ているだけあって、行動をともにしていた。

 実りの季節でもある秋は、多くの幼魚たちが数々の苦難を乗り越え、幼魚時代を終える季節でもあるのだった。