「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2011年 5月10日(火) 雨

南東の風 波あり 

 2週間ぶりにお酒を抜いて迎えた朝は、チョー快適。
 なにしろ体が軽い。

 そして、脳が!!

 遅ればせながらデュアルコアCPU化されたかのごとく、朝からシャープに冴えわたる。

 飲んで得る快感よりも、飲まずに迎える朝の快感のほうが大きいんですけど。

 本来ならそれは昨日体感するはずだったのだが、ゲストがすべてお帰りになった日曜日の晩、この先夏までいったん店じまいをするパーラー・ティーダ本店の生ビールがまだ残っているということで、売り上げに貢献するために生ビールをたらふく飲んでしまった。

 今晩こそは飲まずに過ごす!
 と固い決意の下に迎えた昨夜。
 夕刻、機関長から電話が。

 「一杯やらないか?魚があるんだけど。」

 うッ!!

 GWのゲストも帰ったことだし、ヒマになったであろう我々とひとつゆっくり酒でも…と。
 ちなみに機関長は、昨夜ティーダでは飲んでいない。
 休みからしばらくたって、おそらく3日ほど酒が抜けているに違いない。そろそろ飲みたくなる頃なのだ。

 ここは大事なところである。
 このままヒトのペースのまま生き続けるか、あくまでも自分のペースを維持し続けるか。
 田舎暮らしにおける暮らし安さを左右する大切なポイントだ。

 なので心を鬼にして

 今日は飲みませーん!!

 そういうと、

 「そうね……」

 寂しげな機関長。
 ああ、ごめんなさい。せっかく声をかけてくれたのに。
 でも、やっとめぐってきた飲まずにすむ日にまで飲んでいたら、体がもたないの。

 そんなわけで、せっかくのお申し出をお断りするという、いささかうしろめたく後味の悪い夜ではあったものの。

 夕食をパッと切り上げて、冬からずっと手をつけないまま過ごしていた面倒なことに着手すると、あれよあれよという間に終わっていく。
 頭の中だけにあった新しいTシャツのデザインも、瞬く間に形になってしまった。

 飲まずにいたら、なんと仕事がはかどることか!!

 そして、明けて迎えた朝の快適さときたら!!

 こんなことなら、機関長にはいくらでも犠牲になってもらおう。

 毎晩毎晩惰性で飲んでいるヒトに告ぐ。
 それはまったく時間と酒の浪費だ。
 ヒトコトで言うなら…

 無駄だ。

 その対象者がうちの奥さんであることは言うまでもない。

 さて。
 そうして快適に迎えた朝だったので、面倒に思っていた船の渡久地港への避難も、まったくなんてことはないように思える。

 渡久地港10時発の連絡船に間に合うタイミングで、船を渡久地港に避難させてきた。
 GW中、水温が低くてあれほど「寒い、寒い」と言っていたというのに、まさか1号からピンポイントで襲来されようとは。

 小なりとはいえほぼ真上を通りそうなので、侮るわけにはいかない。普段から台風に慣れている沖縄では、こういうときのほうが、かえって小さな被害が出るかもしれない。

 それにしても、せっかく上昇しつつあった水温、この台風でまたしばらく冷たいままになるのだろうか。
 そういえば以前、この時期に来た台風の後、水温が上がっていたことがあったっけ。
 わざわざこんな時期に遠路はるばる南方からやってくる台風、せめて暖かい水温くらい、置き土産にしていってほしいなぁ。

 置き土産といえば。
 GWの後半、ふと海面を見上げると、こういうものがプカプカ浮いていた。

 直径20センチ、長さ1mほどの、円筒形の不思議な物体。
 そのサイズもさることながら、ショッキングピンクが海面付近でたゆたう姿はやたらと目立っていた。

 気になったので近づいてみると…

 ツブツブ♪
 これって、以前も目にしたことがあるような気がするんだけど、正体を忘れてしまった………。
 なんでしたっけ?
 カサゴ・オコゼ系あたりの卵塊でしたっけ??

 うーむ…これを思い出すためには、酒を一ヶ月くらい抜いてCPUをクァッドコア化しなきゃならないかもしれない。

 ありえないので………
 世界のM下さん、お願いいたします♪

 ※追記

 この稿をアップした日、さっそく世界のM下さんが掲示板にて答えを示してくれた。

 それによると、この物体はソデイカの卵塊とのこと。
 また、某有名海洋写真家ことKINDON氏がメールにて知らせてくれたところによると、今年は沖の潮目で目にすることが多いそうだ。

 例年よりも多いってのが少々気になるところながら、多いからこそこうして僕が目にすることができたのだろう。

 にしても、イカかぁ…。
 コブシメ同様、ソデイカも水温が低い間が産卵シーズンなのかな。
 というか、同じイカなのに、こうまで卵の様式が異なるなんて。

 我々人間は彼らを「イカ」とひとくくりにしているけれど、実はそれは相当大雑把なまとめ方なのかもしれない…。