「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2011年 5月20日(金) 晴れ

南の風 おだやか 水温22度

 5月のこれまでのお天気や、この先一週間の天気予報を見るかぎり、「5月としては、観測史上最少」の日照時間になりそうな気配。

 にもかかわらず、なぜかこの日はいい天気。
 沖縄の梅雨は、本来こんな中休みがドドーンと続くはずなのになぁ…。

 というか、ゲストも誰もいないこんな日に、いいお天気、しかもべた凪ぎだなんて。

 1−10で負けている9回表に飛び出した、特大のソロホームランのようだ。

 しょうがないので遊びで潜ってきた。
 久しぶりに中の瀬に。

 こういうところに久しぶりに来ると、ついつい行ってしまいたくなる深場。せっかくだから、フカミスズメダイでもビシッとしっかり撮ろうかなぁ…と、窒素に毒された頭でボンヤリ見渡してみると。

 ん?

 あっ!!

 ベニハナダイだ。
 しかも3匹もいる。

 まだオスの特徴を模様に出してはいないものの、3匹のうちの1匹は、明らかにオスの行動をしていた。


オスの動きをしていた子

 一応ハーレムなのだろう。

 ここにはたま〜に来るけれど、これまでベニハナダイをこの場所で目にしたことは一度もなかった。
 そして読者は、ここで昨年の
この事件を思い出さなければならない。

 そういえば昨年のあの日あの場所で見たベニハナダイは、可憐なほどに小さかった。
 あの時のベニハナダイちゃんは、僕が観ている目の前でこの世から消え去ってしまったけれど、いずれにしても砂地のあの環境では、彼女はそう長くは生きられなかったことだろう。

 でも、同じタイミングで、その先もちゃんと生きながらえられる場所にたどり着いた子たちなら……

 あれから1年経った今、ちょうどこの日見た彼らくらいのサイズに成長しているはずだ。

 ひょっとすると、昨年の子も今日見た子たちも、元をたどれば同じハーレムの遺伝子を有しているのかもしれない。

 無駄球と思いつつも、そのおかげでこうして再びベニハナダイと出会うことができたのだから、やっぱりいいお天気はありがたいのであった。