「徒然海月日記」から海の話が含まれている日記のみ抜粋したバックナンバーです

2011年 10月2日(日) 曇り

北東の風 かなり荒れ 

 10月になってしょっぱなから、雑貨屋さんの売り上げは10月とは思えない好成績。
 おお、この調子で今月はロケットスタートだ!!

 …と思ったら、いきなり連絡船欠航。
 朝イチ島発と最終便で帰ってくるだけの1往復では、日帰り客が来るはずもないのだった。

 9月も店を開けていられた日はそれなりに順調ではあったのだが、いかんせんまだ夏っぽいお天気であるはずのど真ん中に台風が停滞。丸々7日間もお休みを余儀なくされてしまっては、他の営業日でそれを取り返す術があるはずもなかった。

 10月も似たような感じになってしまうのか??

 話は変わる。
 8月の被災のあと、いきなりお盆商戦に突入したのはみなさんご存知のとおり。
 そのお盆商戦後半戦の最中、実はあるトラブルが発生していた。

 タンクの使用本数が多いと、その日宵の口までにチャージが終わりきらないので、残りは朝からやっている。
 で、それをやっていたはずのうちの奥さんが、オタマサ化して戻ってくるなり、

 「だんな、コンプレッサーが壊れた」

 …終わった。

 と思いましたね、実際。
 ただ単にコンプレッサーが壊れてしまっただけだったら、他業者にタンクを借りるなりチャージしてもらうという無理無理作戦で難を逃れることはできる。
 しかしこのときは被災直後で、空いた時間を旧母屋から仮設住宅への住居移転に伴う作業がてんこ盛り。このうえコンプレッサーまで壊れてしまっては、さすがに毎日本島まで出かけてタンクを手配してはいられない。

 なので、完全に終わったとあきらめつつも、チャージ小屋に向かいながらよくよく話を聞くと、コンプレッサーが壊れたというよりも、タンクにつなぎとめるパーツに支障をきたした、ということだった。

 モノゴトはキチンと報告するようにしましょう。

 で、何がどう支障をきたしていたのかというと。
 タンクに空気を充填する際には、普通はこういうふうに接続する。


※写真を撮るために装着しているだけなので、水桶には入れていません。

 まぁ早い話、レギュレーターをつけるのと同じようなものね。
 この場合、肝心要なのはヨークスクリューと呼ばれるネジの部分。これがしっかりネジ溝に噛み合うことによって、マックス200気圧にも達する圧力でもってタンクから離れようとする力に耐えているわけだ。

 そのネジネジ君のネジ山が、すっかりバカになってしまっていたのである。
 たしかに多少の予兆はあったような気がするものの、繁忙期に入ってからついつい後回しにしてしまっていた。
 それがついに、よりによって最もタンクを使用するこの時期にトラブル発生(トラブルはたいていそういう時に起こる)。

 うーん、このネジがないとチャージができない。

 ともかくこのネジネジ部分を手配すべく、普段世話になっているダイビングよろず裏方業務の老舗に連絡したところ、なんとも幸いなことに、その日北部まで品を届ける便があるから(お店は北谷にある)、今日のうちに届けられる、とのことだった。

 とはいえそれまでの間もチャージしておかないと、このお盆商戦後半を乗り切れない。
 さてどうする?

 その時フト閃いた。
 ひょっとして???

 祈るような気持ちでメイクマントイレからある物を取り出し、チャージ小屋にて試してみた。

 そのある物とは……

 ボルトナット!!
 これがあなた、ネジのサイズにピッタリフィット。
 ヨークスクリューのように先が尖っているわけではないものの、この状態でダイビングするわけではないのだから、ジッと置いている分にはまったく問題がない。

 開け閉めがやや面倒とはいえ、先ほどまでの緊急事態を思えば、目からウロコの解決方法だった。
 思いついた自分を褒めてあげたい。
 ウロコが28枚ほど剥がれ落ちたうちの奥さんは、ようやくオタマサから通常モードに戻った。 

 そしてこのとき僕は思った。
 まったく異なる目的のこのパーツ同士が、何の苦もなくピッタリフィットするというこの「工業規格」の素晴らしさ。

 日本の中小企業の技術ってスゴイ………。

 これらの神業に等しい技術が、グローバル経済の名の下に、たかが超円高という理由だけでどんどん世界に流出していくんだから、もったいないにもほどがある。

 その日の午後遅く、注文していたパーツが届いた。


※写真は古いほうのパーツです。

 たったこれだけのものが、しめて11800円。
 イチマンセンハッピャクエン?????

 ダイビング業というのは、何かにつけ金がかかるのである。

 というか、あのぉすみません、ボルトナットだったら200円くらいで済んだんですけど…………。

 さらに話は変わる。
 沖縄でも、大震災以降実はセシウムが観測されていた、という記事が新聞のトップになっていた。
 いやまぁ、そりゃ多かれ少なかれ流れてくるよなぁ、フツー。
 でも核兵器常備を黙認している県が(一応建前はないことになってるけどそんな話誰が信じているというのだ)、今さらビビッてどうすんのだ。

 と思ったのだけど、このところよく見かけるようになったウミテングを見てビックリした。

 ん?
 鼻先が変??

 あ゛―ッ!!

 これって、セシウムのせい???

 おっと、いかんいかん、こんなこと書いたら風評被害が……。
 まいっか、どうせ天気悪くて連絡船欠航してるし。<そういう問題なんですか?