Maybe・23
嵐山展望台

 ○○銀座という名称が日本全国津々浦々、ちょっとした地方の街にたいていあることでもわかるとおり、地方の人たちは著名な地名にあやかりたがる傾向がある。

 その気持ちもわからないでもないものの、いくらなんでもそれは……と言いたくなるケースもなかにはある。
 本部半島にある嵐山もそのひとつだ。

 よりにもよって、「嵐山」ですぜ。

 嵐山といえば、いうまでもなく全国はおろか諸外国にまで轟く京都の超有名観光地だ。築地市場のセリに押しかける欧米人なら、おそらく知らない人はいないであろう。
 かつて血迷って紅葉の時期に行ってしまった時などは、平日だというのに人人人、とてもじゃないけど紅葉を愛でていられる雰囲気ではなかった。

 そんな超有名な地名を、よくもまぁ恥ずかしげもなく付けられるなぁ…というか、こちらがちょっと気恥ずかしくなるというか……。
 でもひょっとすると、京都の嵐山に関係なく、その字義どおりの意味で名づけられたのかもしれないのだから、まぁ地名についてはあまり騒ぎたてないでおこう。

 京都の嵐山があまりにも有名であるために、その名を沖縄で目にするといささか興醒めしてしまう人が多いかもしれないこの嵐山、ところがどっこい、その頂上付近からの眺めは、なかなかどうして立派に「嵐山」なのである。
 沖縄の松島とも言われる(またしても有名どころのパクリ??)羽地内海が、一望の下に見渡せるのだ。

 どうです、大したもんでしょう?嵐山。
 屋我地、古宇利と連なる島々、そしてサワーのように青い海。亜熱帯の風光メイビーをこれでもかと見せつけてくれた。

 これまで、その名から感じ取れる胡散臭さから敬遠されていた諸兄は、是非認識を改め、この眺望をご堪能くださいませ♪

オススメ時間帯
日が西に傾き始める頃のほうが、海の色が美しく見えるかも。