55・黄昏のフォロ・ロマーノ
その後ホテルに戻り、昼寝タイムの父ちゃんを残し、我々は再び散歩に出た。 LIBERTA! 西日を浴びたフォロ・ロマーノを観たかったのだった。 再びカンピドーリオの丘へ。 うーん、ちょっとまだ日が高かったなぁ……。 ま、これはこれでよし。 その場所とはほかでもない、セプティミウス・セヴェルスの凱旋門。 間近で観るとこんな感じ。 後世から観るとすでに没落の兆しが見え始めていたとはいえ、コンスタンティヌスの頃とは違ってまだまだローマに力があった時代の凱旋門は、さすがに装飾が緻密で立派だ。 今に残るレプティス・マーニャの見事な遺構は、ほとんどすべて彼による地元への利益誘導政治のなせるワザ。 さて、そのセプティミウス・セヴェルスの凱旋門。 で、そここそが!!
「ローマの休日」で、オードリー様@薬でへべれけ中とグレゴリー・ペックが初めて出会う場所。 当然ながら…… やってみた。 にしても、うちの奥さんがこうして寝ていると、ホントに酔っ払っているオバハンにしか見えない……。 こんなことを、周りに人がいるところでやってしまっていいのだろうか、という一抹の不安はあったものの、きっと観てた人も意図を汲んでくれていたに違いない。 わからなかったかな?? 帰りがけに、トライアヌスの記念柱をもう一度眺めつつ、フォロ・ロマーノ周辺を後にした。 そう思うからだろう。白亜の記念堂のシルエットが、なぜだかやけにかっこよく見えるのだった。 |