余禄・萩の余韻

 萩のあとは大阪の実家に滞在することもあり、沖縄に持って帰る自分たち用のお土産に生ものを選ぶことはできないし、荷物が増えるのもやっかい……ということで、軽く選んだ今回のお土産。

 まずはこちら。

 「萩の贅沢 玉子かけごはん醤油」(スーパーキヌヤで購入)。    

 浜崎で松陰漬用の大根を干していた、松美屋醤油の一品だ。

 九州北部同様長州方面も伝統的に醤油は甘口だそうで、お刺身につけていただく場合、慣れないヒトには賛否が分かれるところ(ワタシは好きです)。  

 でも名称の時点で玉子かけごはんに特化しているこのお醤油は、その甘口成分がえもいわれぬコクとなって、ただの玉子かけごはんが、なにか手の込んだひと味を加えたかのような一品に変身する。  

 ご飯茶碗一杯の玉子かけご飯を前に、「贅沢」というのもいささか侘しいものの、玉子星人であるワタシにとってはやはり紛れもないゼータク。  

 旅行じゃなければもっとたっぷり大容量を買えたのになぁ…。  

 …と思ったら、この110ミリリットル入りの製品しか無いみたい。    

 そりゃ玉子かけご飯をそうそう毎日食べないか…。

 お次はこちら。

 萩の橙ドレッシング。(井上商店で購入)

 バス通り沿いにあったミヨシノ醤油の国産丸大豆醤油と、松陰神社の1キロくらい南にある鍋屋食品の橙果汁を、萩のタマネギベースでブレンドした一品。

 それらのコラボを実現させたのは、浜崎の井上商店のプロデュースによるのだそうだ。

 萩といえば夏みかんじゃなかったの?

 という話を始めると長くなるから置いといて、ご想像いただけるとおりの酸味の効いた味は、しゃぶしゃぶ気味にあっさり茹でた豚コマ肉にかけて食べたらサイコー!!

 ブレンドされている醤油の実力が、そんじょそこらにある同系統ドレッシングとは一線を画す深い味わいになっている。

 そして本編でも紹介した……

 オタマサならずともあれもこれも欲しくなる品揃えを誇る井上商店で、彼女が厳選した3種。

 帰宅後、チクチクウニウニ先生としては我慢ならずにうにめしをさっそくいただいてみたところ……

 わ〜お♪

 毎年夏になるとウンコが黄色くなるくらいにトレトレウニウニを食べているブルジョワジーたちよ、庶民の魂のヨロコビを知れ。

 いやはや、たしかにウニだわ、こりゃ。

 限られた袋数にもかかわらず、1袋分の量に見合ったご飯の適量がなかなかつかめず、ついに極めたと思ったら、残りあと1袋なのだった……。

 お菓子も買ってみた。

 中身も包装も、見るからに手作り感溢れるという理由で購入したこの一品、袋の中には2種類入っていて……

 萩夏子と名付けられた夏みかんマドレーヌと、甘夏彦と名付けられた甘夏タルトの2品。

 甘夏タルトを食べてみたところ、これはこれはたいそう美味しい。

 井上商店が販売商品として取り扱っているのも頷ける。

 同封されている商品説明書きを読んでみると……

 おお、高校生が頑張っていたのか!!

 萩商工高校といば、平安古から藩校明倫館跡地まで歩いていた国道沿いにあった学校だ。

 政界の〇〇維新の会なんて、何を決めるにも政権与党にくっついてばかりいて、いったいなにを「これあらた」にしたいのかさっぱりわからないけれど、高校生たちが開発したお菓子は、しっかりバッチリ結果を残しているのだ。

 あ、新海監督、主人公は萩でお菓子作りに励む高校生……っていかが??

 …以上、一般の方々がお買い求めになる路線とはいささか違っているはずなので、なんの参考にもならないとは思いますが、とりあえず。

 ああ、それにしても萩一輪で出たお茶ウケの夏みかん風味のプチ餅饅頭、名前なんだったかなぁ……。