水納島の魚たち

ハタタテダイ

全長 20cm

 ハタタテダイとムレハタタテダイは、ツノダシとハタタテダイ以上にそっくり。

 なので、群れていればムレハタタテダイ、群れてなければハタタテダイ、と開き直っている方もけっこういらっしゃることだろう。

 でも、違いはわりと見分けやすい。

 口がついている場所が微妙に違うから、ムレハタタテダイのほうがおちょぼ口に見えるのだけど、これは比較対象がないと判別しづらい。

 もっと明確な違いを知るためには、尻ビレにご注目あれ。

 直線的にバシッと、尻ビレの頂点で色分けされているのがムレハタタテダイ。

 白と黒の境界がボヤボヤ〜としていて、尻ビレの頂点から少しずれたところに色分けのラインがあるのがハタタテダイ。

 ムレハタタテダイは、毎年幼魚がチラリホラリと砂底のテーブルサンゴにつくけれど、ハタタテダイは子供もオトナもとんとご無沙汰している。

 昔はもっと居たような記憶があるのになぁ…と思っていたところ、今年(2017年)久しぶりに出会うことができた。

 といっても、それぞれ別の場所で1匹ずつ、計2匹。

 彼らが仲良くペアでいるシーンも、今では貴重になっているのかもしれない…。

 追記(2023年10月)

 今年(2023年)の初めから、実に6年ぶりにハタタテダイが砂地のポイントの根にしばらく居続けてくれた。

 数か月後には、水路を挟んで隣り合うポイントの根でも。

 大きめのチョウチョウウオ類だし、行動範囲も広そうだから、同じ個体が行き来しているのかもしれないけれど、観た感じでは別個体のような気もする(体の同じ側から撮っていないため、模様で比較できない…)。

 もし別個体なら、ハタタテダイにとってはペアになるチャンスのはず。

 でもよく考えてみると、それまで全然いなかったのに突然オトナが出現するってことは、どちらもどこかからフラリとやってきたわけで、実は2匹は破局を迎え、新たな生活を始めたのかもしれない。

 となると、元の鞘に納まりでもしないかぎり、ペア誕生の目はないか…。