水納島の魚たち

コウライトラギス

全長 12cm(写真は3cmほどの子供)

 当水納島の魚コーナーでトラギスの仲間のリニューアルに手を付け始めた頃、パソコン内にキープされているトラギス類の写真を久しぶりに見ていたら、見慣れぬ子がいることに気がついた。

 あれ?

 これってコウライトラギスのチビなんじゃ??

 コウライトラギスといえば、かつて伊豆大瀬崎で潜っていた頃には、それこそ5万匹くらい目にしたほど当たり前にいるトラギス類だ。

 でも温帯域に適応しているがために、沖縄で観られる魚ではない…

 ……とばかり思っていた。

 ところが調べてみると、主分布域には含まれていないとはいえ、沖縄にいないわけではないらしい。

 まぁしかし、6年も前(2018年現在)に撮っていた写真に今さら驚いてどうするって話でもある。

 これを撮ったのはどうやら2012年の6月8日のようだから、ひょっとすると興奮とともに翌日拙日記にてお伝えしているかもしれない。

 そこで12年6月9日に更新した日記を見てみると……

 …飲み過ぎて沈していた。

 撮影当時にすでに驚いていたのか、今までまったく気づかずにいたのか、手掛かりは潰えてしまった。

 その後もネタにしていないところをみると、気づいていなかった可能性のほうが圧倒的に高い。

 ちなみに、あとにも先にも、水納島で、いや、沖縄でコウライトラギスを目にしたのはこれ一度きりである。