全長 不明
とある梅雨時の晴れ間に、砂地のポイントで潜っていたときのこと。
目の端に、スーッと何かが砂の中に引っ込んでいくのが見えた。
砂底から伸びていたのは、3cmほどの細長く白いものだ。
チンアナゴの若魚くらいの、もっとわかりやすく言うならきしもと食堂のそばほどの太さである。
水納島の砂底といえばチンアナゴが普通にいるけれど、その周辺10m四方にはチンアナゴたちの姿はまったくないゾーンでのこと。
はて、今のはなんだったんだろう……。
気になったので、引っ込んだと思しき砂底を観に行ってみると、驚いたことにまだ完全に引っ込みきってはおらず、顔だけ見えているではないか。
ここからそーっとそーっと近づき、間近で顔を撮ったのが、冒頭の写真。
えーと……誰ですか、このヒト?
人相の悪い極小ジョーフィッシュ……に見えなくもないけれど、体を出していたときはほぼ直立で、まだ体の続きが長めに穴の中にありそうに見えた。
それに↓この鼻(?)の雰囲気は…
アナゴ系〜ウミヘビ系なのか??
うーん、気になるその正体。
待っていれば、再び体をピヨヨ〜ンと穴から出してくれるかもしれない。
そこで少し距離をおき、待つことしばし。
すると……
引っ込んでしまった(涙)。
翌日同じ場所に行ってみたところ、穴すら確認できず。
同じ場所にずっといるわけじゃなくて、たまたまその日そこにいただけだったのだとしたら、この先再会できる見込みは限りなく低そうだ。
ますます気になるその正体。
どなたかご存知の方、情報プリーズ!!
…と拙日記で書いたのが2014年6月のこと。
以来7年経っても(2021年現在)、いまだにその正体は不明だ。
ひょっとすると魚のウミヘビの仲間ではないかもしれないし、実はタツウミヘビのチビターレだった、なんてこともあるかもしれない。
ともかくも正体が判明するまで、とりあえずこの魚は「謎のウミヘビ」ということにしておこう。