アラリウミウシ  イロウミウシ科

写真の個体の大きさ 15ミリ

 生物の名前には、ときとして意表を突いて古語が使われていたりする。ウミウシでも、ヒオドシユビウミウシの緋縅(ひおどし)なんて言葉を知っている日本人がいったいどれくらいいるというのだろう…というような名前がある。

 で、このアラリウミウシ。
 はて、アラリってどういう意味??

 もとより古文についても漢文についてもなんの素養も無い筆者である。商売用語の「粗利」でないことだけはたしかだろうけど、ではいったいどういう意味なのだろう??

 広辞苑には載っていない。
 うーん、うーん………と唸っていたら、ついに判明した。
 まさか………

 地名だったとは!!
 そりゃまぁ、地名が冠された生物の名前はたくさんあるとはいえ、ケラマハナダイにしろミヤケベラにしろ、たいていの場合、けっこうメジャーな地名でしょ??
 いくら伊豆ダイバーには有名って言ったって、日本全国のいったいどれほどの人が「安良里」なんて地名を知っているというのだ。

 このアラリウミウシもそれなりに稀にしか出会えないものの、少なくとも沖縄県民で安良里という地名を知っている人よりは多いと思われる。