エビカニ倶楽部

ケブカガニ科の1種

甲幅 12mm

 フィルム用カメラからデジイチに移行するまで経済的理由で長い過渡期があった私は、その間当時の低性能コンデジで、フラストレーションを感じつつもチマチマ撮っていた。

 ただ、ポジフィルムを整理するのとは違い、デジタル画像をパソコン内で整理する機能的なやり方がいっさいわからないままだったために、当時チマチマ撮った写真たちは、パソコンが変わるたびにあっちこっちに旅立ち、多くの写真が埋もれたままになっていた。

 エビカニ倶楽部リニューアルを機にそれらの写真をだんながサルベージしてくれるので、撮った本人(私のことです)がまったく覚えていない写真がたまに出現するようになってきた。

 冒頭の写真のカニさんもそのひとつで、見るからにケブカガニ系っぽいところから、勝手にケブカガニ科の誰かということにした。

 画像ファイルの日付から2008年8月に撮影したもののようで、別カットでは甲羅が左右に妙に張り出している…

 …ように見えたのだけど、これは一番後ろの脚を折り畳んで甲羅にピトッ…と寄せているためだった。

 脚を体の一部のように見せ、自分の体をより大きく見せようという、外敵対策のための工夫なのだろうか。

 だんなのサルベージ作業により再び日の目を見ることになったこのカニが写っている一連の写真は、最後に撮った写真から、すなわち↑この写真から見始めたため、なんてヘンテコな甲羅なんだろうと妙な感動を覚えた。

 写真を見てそう思ったくらいだから、きっと撮影時の私も海中で同じように誤解していたに違いない。

 脚をフツーに戻すと…

 …フツーの甲羅になる。

 ところでこの写真、トリミングしてあるのを元に戻すと、このカニさんは引っくり返されたクサビライシの上に乗っていたようだ。

 はて、この系統のカニさんがこういうところにいるとは思えないし、かといって私が自らこのようなところに持ってくることはないのになぁ…

 …と写真を見ながら首を捻っていたところ、このカニを撮った最初の写真にその答えがあった。

 このカニさんを指さす白い軍手の甲に見えるその文字は…

 Oノ

 なんとこのカニさんは、ゴッドハンドO野さんがステージを作って撮影中のところ、通りかかった私に教えてくださったものだったのだ。

 撮影中にお邪魔して撮らせてもらったにもかかわらず、すっかり忘却の彼方に消えてしまっていて申し訳ございません…。

 ところでO野さん、その後このカニさんの正体は明らかになったのでしょうか?

 < そこまで頼るか。