エビカニ倶楽部

トガリズキンウミノミの仲間

体長 20mmほど

 水温がまだ冷たい頃に多い気がする海中の椿事のひとつに、クラゲの大量出現がある。

 季節の変わり目だからなのか、風のイタズラなのか、クラゲたちのお祭りなのか、理由は定かではないけれど、次々に流れゆく多様なクラゲたちは、まるでリアルクラゲ図鑑のよう。

 しかしいろんな生き物がついていることが多いクラゲのこと、クラゲが漂っていれば、なにをさておいても「何かついてはいまいか…」とサーチしなければ。

 4年前(2018年)の春先にも海中にクラゲが目立つ日があって、さっそくサーチしたところ、エイリアンのようなクリーチャーがついていた(冒頭の写真)。

 クラゲの傘の直径が2cm弱ほどだったから、このエイリアンのサイズもだいたいそんなところだろう。

 本来クラゲに寄り添っているものなのか、たまたま乗っていたのか不明ながら、3カットほど撮っているうちに、このエイリアンはクラゲから離れた。

 クラゲから離れると、このように垂直姿勢のまま、能動的に泳ぐことなく漂っていた。

 その間に撮ったほぼ真横とほぼ真上から撮影したモノを並べてみると…

 ますますエイリアン。

 ナゾのエイリアン、はたしてその正体は?

 こんなもの、調べようったって手掛かりなどあるはずが…

 …と思いきや、世の中にはこーゆーものに情熱をかけまくる変態社会もあるのだった。

 プランクトンのフィールド撮影第一人者の泉ちゃんさんからご教示いただいたサイトは、「チリモン」ことチリメンモンスター、すなわちちりめんじゃこの中に入っている小さなクリーチャーの図鑑サイト(「チリモン図鑑」)で、ちりめんじゃこと一緒にボイルされたらしい様々なスモールクリーチャーのなかに、このエイリアンとそっくりな形をしているものがいたのである。

 その名もオオトガリズキンウミノミ。

 似たような姿形のものが多く、いくらなんでも撮影した写真だけで種の同定などワタシにはとてもできないけれど、少なくともトガリズキンウミノミ科の仲間であることは間違いなさそうだ。

 そのサイト内の同種の解説によれば、この仲間はクラゲにつかまりやすい鉤爪を持っているそうで、それをつかってクラゲに抱きついているそうな。

 やはりたまたまクラゲにのっていたのではなかったのだ。

 だからといってクラゲに百発百中で乗っているわけじゃなし、海中で探したところでそうそう出会えるものではなさそうだから、興味のある方は是非ちりめんじゃこサーチをしてください(笑)。