Maybe・13
瀬底大橋は、水納島のお隣にある瀬底島と本島とを結ぶ橋だ。大橋というほどとりたてて長いわけではないけれど、この橋によって瀬底島は離島ではなくなった。 小さな島が本島と陸続きになるということがいったいどれほどのことかというのは、一度でもその島に暮らしてみないと絶対に肌で感じることはできない。瀬底島と本島を隔てる海はたった数百メートルとはいえ、それまで海で隔てられた土地に暮らしていた人々からすれば、橋ができた後の暮らしの変化は、明治後の文明開化どころではない。 この瀬底大橋が完成したのは1985年のこと。 ただし僕たちが入学する前年までとそれ以後とでは、まったく事情が異なっていた。 ことほどさように、橋の有無というのは大小にかかわらず、離島の生活をガラリと一変させるのである。<それってちょっと違う話じゃ……? そんな話も今は昔。 その瀬底島へ渡る際に必ず通るのがこの瀬底大橋だ。 ![]() 瀬底島のリーフ(左)と、本部町の街並み(右)。 あいにくの曇天のために冴えない写真になってしまったけど、 晴れていればそれはもう、絶景かな絶景かな……のはず。 そんな情景が見られる場所を、車でたかだか数十秒で渡りきってしまってはもったいない。ここはひとつ車を橋のふもとに停めて、自らの足で橋の頂点まで登ってみよう。 |
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