Maybe・26
ワルミ大橋からの眺め

 上の写真をご覧になって、ひと目でどこだとわかる方は県内の方でも今のところそれほど多くはないと思われる。
 なにしろここに架かっている橋は、2010年12月18日に開通したばかりの橋なのだ。

 ワルミ大橋という。
 本島と屋我地島を結ぶ橋だ。
 ワルミっていったいなんね?と不思議に思ったら、なんのことはない、この橋が架かっている本島側の地名だった。
 その橋から運天港側を眺めたのが上の写真。

 遠くに古宇利島と古宇利大橋を望み、屋我地島と本島に挟まれた海は、エメラルド色の水を穏やかに湛えている。
 晴れていたら抜群の風景だったことだろう。これぞまさしく風光メイビー。

 この写真だけを見るとちょっとわからないかもしれないけれど、この橋、かなり高度がある。

 運天港からはこう見える。

 せっかくなので、車を橋詰に停めて歩いて渡ってみた。
 真下の海を軽く覘けるほどに欄干が低い。高所が不得意な方にはかなりキツイかもしれない。

 ところで、屋我地島といえば古宇利島に行く際の手前の島で、もともと屋我地大橋という立派な橋で本島と繋がっている。
 さほど大きな島でもない屋我地に、本島へ渡るための橋が2本も。
 この割合でいったら、四国と本州を結ぶ橋は1000本くらいなければならないかもしれない。
 レンホウでなくともいったいなぜ??と思うことだろう。

 それは古宇利島に橋が架かったせいなのだ。
 というのも、古宇利大橋ができる前は、古宇利島のみなさんは連絡船で運天港に渡っていた。
 ところが、橋が開通して連絡船が無くなると、不便なことが出来。
 古宇利島は今帰仁村に属する。だから住民として利用する役場は今帰仁村役場になる。
 運天港からならわりと近かった今帰仁村役場だったのに、屋我地大橋を渡ってたどり着く本島側は名護市内。そこから今帰仁村中心部へとなると、かなり遠回りになる。
 車で移動する若い世代ならともかく、タクシーに頼るほかない高齢者は、古宇利大橋が架かったおかげで一気に不便になってしまったのだ。

 というか、そうなることは古宇利大橋建設途中からわかっていたので、直接今帰仁村へと渡れるこのワルミ大橋も古宇利大橋開通前から計画されていたようなのだけど、まったくもって古宇利大橋に追いつかなかった次第。

 それがこのほどようやく完成したのである。おかげで風光メイビーな場所がひとつ増えた。

 ……といいつつ、ここって元々とっても風光明媚だった場所だったわけで、そこにこんなに立派な橋を渡してしまったら、美観を損なってしまっているんじゃなかろうか………。

オススメ時間帯
晴れている日中なら、亜熱帯の緑と青く輝く海、
そして白い雲と青い空が織り成すコントラストが、
まぶしいばかりの景色であることは間違いない。