日本一早い桜祭り!
というニュースが毎年1月に全国を駆け巡る。
その舞台こそが、この八重岳の桜並木。
八重岳の頂上へと続く一本道にビッシリと植えられているので、桜の季節になると全山が桃色に染まって見えるほどになる。
緋寒桜とも寒緋桜ともいわれるこの桜は、本土の桜を代表するソメイヨシノに比べるとかなり情熱的なピンク色。その散り方も、ソメイヨシノがハラハラヒラヒラと花びらが儚く散るのに対し、花ごとボスンッと豪快に落ちる。
そういう意味では風情がないといえなくもないけれど、でもやっぱり桜は桜。キチンと桜餅の香りはするし、ソメイヨシノと違ってサクランボも実をつける。
県内に数ある桜の名所でも、この八重岳の桜はその背後の風景が素敵だ。
写真は沿道の桜を撮っただけのものだけど、場所によっては背後に伊江島がくっきり見えるところもある。
晴れた日にそんな光景に出くわせば、桜と海のコントラストがこの世のものとは思えないほどの美しさをかもし出す。日本一早い!という宣伝も、なかなかどうして、侮れないものがあるのだ。