冒頭の写真をご覧になって

　「あ、これ知ってる知ってる、見たことある！」

　とおっしゃる方は、相当な生き物好きダイバーと思われる。

　さらに

　「あ、この生き物大好き！愛してます♪」

　という方は、相当ディープな変態社会の住人に違いない。

　過去27シーズンにわたるクロワッサンにおいて（2021年時点）、のべ3億2千万人のゲストのうち、この生き物は何かと尋ねてこられたゲストは、たったお1人（一部誇張表現あり）。

　残念ながら、これはいったい何？と訊ねられても明確な返答はできない。

　できないから、我々はこれを勝手にピヨヨン虫と呼んでいる。

　1cmちょいほどのこのピヨヨン虫は、おそらく広い意味でゴカイの仲間だろうと思われる。

　太い部分がケヤリムシなどと同じような棲管で、その先から鞭のように見える1対の細いナニモノかがピヨヨ～ンと出ている。

　棲管は実に頼りなげに砂に立っていて、刺さっているのか埋まっているのか、はたまた脚（のようなもの）で踏ん張っているのか定かではない。

　結局、現在のところ「なんじゃこりゃ？」のままでいるので、どなたか正体をご存知の方は是非ご一報を。