全長 50cm(写真は1pほどの幼魚)
今年(2026年)一発目の台風は、実に3年ぶりに暴風域を伴う台風だった。
とはいえまだ梅雨時のこと、水温もさほど高くなっていないおかげでそれほど発達することもなく足早に去っていき、直撃コースだったわりにはさほどのことはなかった(水納島は停電したけど)。
ただ、そのあと半月近く、まるで台風の最後っ屁のようなお天気が続くこととなった。
梅雨だから雨は仕方がないにしても、頻繁に通過していく低気圧のために、南風がストロングに吹く日が多すぎた。
雨&強風続きとなると、台風避難で渡久地港に上架してあるボートを海に戻すこともなかなかできず、束の間の好天時にビーチエントリーで桟橋脇に潜るのが精一杯。
特に何がいるというわけではないにしろ、潜ると何かと「発見」がある桟橋脇&ビーチエリアだから、当お魚コーナーでもそこで出会ったものもけっこうラインナップしている。
6月初めに仕方なく潜った際にも、「おっ!」という出会いが待っていてくれた。
それも、そろそろエキジットしようかという、腰くらいの水深しかない波打ち際近くでのことだ。
ほとんど枯葉にしか見えない、でも「なにかいはせぬか…」という目でいればひと目で魚だとわかる1pほどの黒い物体が、寄せては返すさざ波に合わせ、前へ後ろへ漂いながらユラユラしていた。
これまで何度かこういう場所で目にした覚えがあるような無いような、でもそれはゲストが来るまでの間ボートの傍で水に浸かっている時だったりするために、たとえ観たことはあっても撮ったことがないことは確実なこの魚、いったい誰だ?
後刻調べてみたところ、似たようなチビターレがいろいろいるなか、どうやらグーグル先生がおっしゃるとおり、クロコショウダイのチビターレっぽい。
そんな魚の存在すら知らなかったのに、人生初認識が1pちょいのチビターレとは…。
美ら海水族館では昨年このクロコショウダイの繁殖に成功したそうで、そのニュース記事に掲載されているチビターレの写真はほぼほぼビンゴ!だったから、まずクロコショウダイということで間違いないだろう。
そんなクロコショウダイチビターレを観ていると、ただ波に揺られてユラユラしているだけのように見えて、実はユラユラしながら時々海底に口をつけてなにやらをゲットしているようだった。
波に翻弄されているだけに見せつつ、なにげに能動的に動いているらしい。
コショウダイの仲間の幼魚といえばクネクネ泳ぐのが定番だと思っていたら、こういう世渡りをするチビターレもいるのですね。
それはそうと、いつもながら侮れない桟橋脇、ひょっとするとクロコショウダイ・チビターレは、台風6号の置き土産なのかもしれない…。