全長 10cm(写真は8cmほど)
スジイシモチのようにやたらと浅いところにいるわけではなく、わりと深めの砂地の根でもチラホラと姿を見かけるオオスジイシモチ。
ところが、テンジクダイの仲間がマイブームになっていた時期もあったというのに、デジイチを使用するようになった2007年以降、オオスジイシモチの写真はといえば、つい最近まで2010年に撮った↓この1枚のみだった。
たった1枚とはいえ写真はあるので名前を調べることもでき、この魚がオオスジイシモチであるということは当時から知ってはいたものの、いかんせんたった1枚の写真だけで特に何がどうと述べる話もないものだから、これまで長い間ハードディスクの海底で眠り続けていた。
1本のダイビングで撮影できる枚数が限られているフィルムの頃ならいざ知らず(わざわざこのテの魚を撮ろうという気になれなかった…)、フツーにいるはずなのに、デジイチになってからなんで撮ってなかったんだろう?
それは、彼らの居場所によるところが大きかったのかもしれない。
他のテンジクダイ類同様夜行性だから、日中は根の暗がりでジッとしていることが多いオオスジイシモチは、目にする機会があったとしても、↓こういうたたずまいであることが多い。
これだと、撮ったところでなんだかわからない…。
たまたまなのか普段からなのか、そばにもう1匹いたからかろうじて顔だけ君もまたオオスジイシモチなのであろうことがわかった。
たいていこんな感じでいるからだろうか、先日(2022年4月)深めの根で珍しくその全身を見かけた時は、「見慣れないテンジクダイだ…」とさえ思ってしまった。
普段の露出を抑え気味にしていたほうが、登場した際の「おっ!」感が増すあたり、テレビ出演を厭うアーティストっぽい貴重さがあるのかもしれないオオスジイシモチ。
卵フガフガウォッチまでの道のりは、まだまだ遠い…。