13・魚の店 つづき

 今宵は、はりまや橋交差点近くの「魚の店 つづき」にお邪魔することにした。

 今の高知では当たり前になっているという、カツオのタタキを温かいまま供するという方法、それを始めたのはこのお店である、というのが定説らしい。

 その他とにかく魚が美味いと評判の店でもある。

 お店は、はりまや橋がすぐ目の前の、「坊さんかんざしの店」という洋品店が入っている建物の2階にある。

 すみません、とある事情でこんなボケボケの、しかも店の看板の灯が消えている写真になってしまいました……。

 18時オープンということだったので、その時刻に到着。
 洋品店の脇の階段を上がると、坂本龍馬像がお出迎えしてくれる。

 暖簾をくぐると、案の定まだ他に客はいなかった。

 さっそくカウンター席の、獲れ獲れ鮮魚が氷の上でスタンバイしているところに着席し、生ビールを頼んだ。

 氷上にズラリと並んでいるのは、カツオか!?

 いや、どうやらスマ(モンズマガツオ?)のようだ。

 ちなみに昨日一昨日どちらのお店もそうだったのだけど、酒のメニューに銘柄は書かれてあっても、それぞれの価格表示はいっさいない。

 こちらのつづきさんでは、そのうえ肴にも値段が書かれていない。

 聞くところによるとこれは高知の文化だそうで、価格など気にせず楽しく飲めるように、だからといってけっしてボッタくり価格ではない、という客と店との信頼関係の証なのだとか。

 高知でそんな時価ボッタくり詐欺的商売をしようものなら、たちまち焼打ちに遭うのだろう。

 なので価格表示がない地元の方御用達の店というのは、むしろ安心して飲めるということなのだ。

 …ということをあらかじめ知っていたので、ビビることなくオーダーしよう。

 入店早々お願いした生ビール、驚いたことにこちらでは「サッポロ」!

 たっすいがは、いかん!と言っているキリンはいかがですか、と大将にうかがってみると、大将にとってはキリンもまた

  「たっすい、たっすい!!」

 ということらしい。
 サッポロビールファンとしては、まことにありがたい嗜好である。

 しかしキリンですらたっすいとおっしゃる大将、普段の生活ではサニーマートで手に入るというサータアンダギーを肴にしてビールを飲んでいるのだとか。

 ええ?ビールに合うんですか、アンダギー??

 「合う合う!」

 人それぞれだからこそ、嗜好品という。

 そんなプライベートな話を大将とできたのはもっと後刻のことで、開店直後こそ誰もいなかった店内には、その後続々と常連さんがご入店、座敷席もカウンターも、たちまち満員の様相になっていった。

 店にはおねーちゃんスタッフが2名いるものの、厨房であらゆる注文を一人でこなさなければならない大将だから、その後は激戦続くヨーロッパ戦線の野戦病院のようになってきた。

 みなさん来店するタイミングが同じなのはいつものことだからだろうか、あらかじめ調理済みのものがタッパに入れられて用意されており、調理に時間がかかる肴を待つ間、すぐに出てくるそれらの肴をいただく、という仕組みになっているようだ。

 幸いなことに、この日は日中の暴飲暴食のおかげで、悶絶3秒前になるほど腹を空かせているわけではなく、むしろゆっくりと飲んでいられるほうがありがたい。

 で、お通しはこちら。

 鰤の照り焼きと酢カブのセット。
 オタマサ曰く酢加減がグッドな漬物に、あくまでも上品な量でいながらさりげなくやる気を誘う照り焼きコンビを味わえば、この先にシアワセが待っていることがよくわかる。

 メニューにあった「チチコ」なるものがとても気になったので伺ってみたところ、すぐ出てくる系のこれだった。

 これ、カツオのハツ。
 土佐ではチチコというのだそうな。

 これがまたしみじみと旨いのなんの。
 初ガツオの頃はこれがもっともっと小さいという。

 サイズの大小はともかく、1匹のカツオからもちろんこれ1個しか採れないわけだから、いったいカツオ何匹分?というゼータクな話でもある。

 すぐ出てくる系といえば、こちらもはずせない。

 やっぱり旬だぜ、のれそれ♪

 もうこの3日間で随分食べたのれそれながら、人生的にあとどれほど食べるチャンスがあるかと思えば、いつ食べるの?

 今でしょ。

 ポン酢の味加減と量が適量なので、アッサリ系ののれそれの「魚の味」が損なわれない(ポン酢が強すぎると、味はわからなくなるし、のれそれがたちまち白くなってしまう)。

 いやあ、何度食べても美味しいなぁ、のれそれ。

 するとそこへ、ついに登場、刺し盛り!!

 さきほどまで氷上で寝そべっていたスマガツオ、石鯛、平鯵たちが、姿を変えての共演だ。

 また例によってスマガツオや平鯵は分厚く、添えられているニンニクのぶつ切り感もスゴイけど、石鯛はスマートな切り口。

 スマも鯵も石鯛も、さすが「魚の店」、

 めっちゃ美味い!!

 やっぱこういう肴には、日本酒。

 美丈夫うすにごり、無手無冠純米、船中八策といった土佐の銘酒を賞味する。

 1合で頼むと、こういうふうに出してくれるのもありがたい。

 冷酒でいただくとさらに美味しいスッキリ辛口系の土佐の酒だから、冷やしておけると飲み口はずっとスッキリのまま。

 おかげで酒が進みます……。 

 この頃にはもう、野戦病院度合いがピークに達していた。

 我々の隣に座った会社員風の紳士は、彼にとってはいつものことなのか、熱燗とすぐできる系を賞味しつつ、メインイベントのタタキの到着を待っておられるご様子。

 しかしなにしろ野戦病院状態だから刺し盛り1つとっても次々に注文が入っていて、いったい何人前を?てな状況だ。
 その他すべての調理を大将一人でやっていると、当然ながらなかなかタタキの出番がやってこない。

 随分待たせることになっているので、ことあるごとにお待たせ状態を紳士に詫びている大将。
 しかし紳士のほうも慣れたもので、スマホをチェックしながらチビチビと酒を飲み、寡黙に静かにタタキを待つ。

 一方、座敷席もまたご常連たちでにぎわっていて、みんながみんな好き放題に注文を入れていく。

 さすがに段取り的に同時にすべてを受けられないから、注文ごとに、もう少しあとになるとか、これこれだったらすぐに出せる、と対応する大将。

 そんななか、本日のメニューにも入っているマンチョウを頼む声が座敷席から上がった。

 マンチョウっていうのもまた耳慣れないので、初日の夜にかもん亭のにぃにぃに聞いたところ、マンボウの腸なのだという。
 焼き物系のようである。

 おお、ついにどんなものかチラ見できるかも…と期待したのも束の間、

 「ごめん、今日は無い!」

 へ?
 あのぉ……ホワイトボードに思いっきり「マンチョウ」って書いてあるんですけど??

 というか、メニューのどこにもない太刀魚や石鯛、ウツボが氷上の上に乗っているのに、書いてあるものは無いって……

 ひょっとしてこのボード、昨日のもの?? 

 たしかに、カウンターにいれば目の前に魚が並んでいるわけだし、座敷席にいたら厨房上のボードは見えないから、あまり意味は無さげに見える。
 下手をすると、前日のものですらないのかも……。

 さきほどからずっと待っておられた紳士のところへ、ようやくタタキがもたらされた。
 他人事ながらホッと一安心。

 紳士は寡黙にタタキを平らげ、2本目の燗酒をキュッと煽ったあと、満足げに店をあとにしたのだった。

 こういう飲み方もシブいなぁ。

 我々もタタキをお願いしていたけど、状況的にもう少し先になるようだったから、慌てず騒がず、すぐ出るメニューの「ちゃんばら貝」をお願いした。

 ちゃんばら貝とはこちらのローカルネームで、ネット上の写真を見て、ひょっとしてあの貝では?と見当をつけていた。

 はたしてちゃんばら貝とは??

 やっぱりティラジャー!!

 水納島でもおなじみのマガキガイである。

 生きているときに貝殻を持って宙ぶらりんにすると、身を出してクネクネ激しく動くこの貝、先っちょのフタが細長くて刀のようにも見えることから、まるでチャンバラをしているよう……ということでこの名があるそうな。

 ところ変われば名前が変わる。だけど美味しさは変わらない。

 ただしこちらでは調理したもの(酒蒸し系?)を殻ごと出すのがフツーらしく、食べる際には爪楊枝で1個1個ほじくり出す。

 こうして供せば、いちいち茹でた後に1個1個身を出しておかなくてもいいわけだ(本部町内の割烹十兵衛でも、このように出しているという情報あり)。 

 ちゃんばら貝でしばらく盛り上がっているうちに、ついに我々の前にも登場、スマガツオの塩タタキ!!

 いやあもう、今こうして写真を見て思い出すだけで、脳内パブロフの犬中枢が大暴走してしまいそう。

 このボリューム、この焼き加減、そしてこの存在感。

 やっぱりこれはもう、肉料理級のメインディッシュですな。

 魚の味を前面に立てた控えめな塩加減が実に旨い。
 もちろんニンニクスライスとともにいただく。

 旨さ、昇天級。

 冷凍もののカツオのタタキでは、ここまで感動できなかったものなぁ。

 たしか入店前は腹が空いてないから今宵は軽く済ませようなんて言っていたはずなのに、大将の「ゆっくりしていってください」というお言葉に甘えてホントにゆっくりしているうち、ここにきてグッと奥歯を噛みしめ、加速装置をオンにしてしまっていた。

 だから続けざまにスマガツオのハランボ焼きも登場。

 先述のとおり本部町内の飲食店でも、カツオのハラミを分けて料理にしているところもある。
 しかし沖縄のカツオは通年脂がノリノリになることがないから、背側とさほどの違いはない。

 それもあって、その昔「脂がのったハラゴーは美味いぞぉ…」と機関長がよく言っていた。

 機関長、ホントに旨いっす、ハラゴー。

 「魚の店」と冠しているつづきさんだけど、実はタコ料理も名物になっている。

 ただし開店直後からのゴールデンタイム(?)は客数が多く、とてもじゃないけどタコにかかわっていられないために、注文しても「あとで」ということになるヒト続出。

 ようやくその「あと」の時間帯になっていたので、我々もタコを頼んでみることにした。

 以前は我々が飲食店でタコ料理をオーダーすることなど滅多になかったのだけど、このところマダコと島ダコ(ワモンダコ)の味の違いがわかってきたこともあって、内地のタコ料理にも興味があるのだ。

 いろいろ調理法があるなか、大将おすすめのタコ唐を。

 店内奥にある大きな水槽の中で1匹ずつ網に入れられてキープされていたマダコが、あれよあれよという間に捌かれていく。

 そして颯爽登場タコの唐揚げ。

 え?
 でも生タコを唐揚げにしたら、とても噛みきれない食感になってしまうんじゃ???

 と思いつつ実食。

 え”??

 やわらかいッ!?

 しかも美味しいッ♪

 どうやったらこのように?という我々の問いに、快く答えて下さる大将。

 なるほど、そうすればいいのか!!

 と膝を打ち、これは帰ってからリョウセイさんに教えてあげようと盛り上がった我々だったのに、その肝心な調理法をすっかり忘れてしまった……。

 たしか、足1本のままサッと揚げて、しかるのちにブツ切りにしていくという方法だったはずなんだけど。

 今度実践して確認してみよう。

 野戦病院状態終盤には女将さんが参戦され、厨房での調理戦力が増強されていた。
 おかげで、いくぶん余裕が出て来た大将。

 やがて9時を回ると、座敷で盛り上がっていた地元の方々も1次会はお開きという感じで、少しずつ席を立ち始める。

 なかにはオーダーしてあったものがまだ調理中に帰ろうとする方々もいて、大将からもうすぐできるからちょっと待っててと言われ、座り直す御一行も。

 でもみなさん相当楽しげに飲んでおられたようで、会計を済ませて出口に…というところで、転倒する方続出。
 みなさん、べろべろの神様と大の仲良しなのに違いない。

 それはそうと、あのぉ……ここ2階なんですけど、ちゃんと下まで降りれるんでしょうか?

 こうして9時過ぎには、野戦病院タイムは終わり、落ち着いた時間帯がやってきた。
 数時間前にはたくさん魚たちがスタンバッていた氷上も、すっかりツワモノどもが酒のあと、状態に。

 そんな氷上に、最初から今に至るまで、一度も手を付けられることなく置かれたままになっていた太刀魚。

 そりゃ、メニューのどこにも書いてないし、現物を目の前で見なきゃ存在を知ることはない。大将もまったく勧めてなかったものなぁ。

 同じく、ビニール入りの長細い物体も、当初のままの姿を留めている。

 お言葉に甘えて長居させてもらっていることだし、最後にこの逸品をいただくことにしよう!

 ウツボのタタキ!! 

 ひろめ市場でもいろんな店舗で調理済みのものが売られていたけど、そのどれともまったく見た目も質感もことなるたたずまい。

 そりゃそうだ、丸のままのウツボを今捌いたばかりなんだもの。

 お味のほうはというと……

 おお…これがウツボの真の実力か!!

 ヒアルロン酸たっぷりのゼラチンが、旨味たっぷりの身とともに食欲中枢を刺激する。

 こりゃもう、完全にやる気系の料理だ。

 あやうくウツボにさらなるフライホイールを点火させられてしまうところだったけれど、いい加減長居していることだし、これを食べ終えたら、キュッと最後の一杯を飲んでお会計を…

 ……と思っていた我々の隣に、ご常連らしい紳士がご着席。

 こういう時間帯にはお店がこうなっている、ということを熟知されているらしく、ツワモノどもが酒のあと状態の氷上をチェックしては、今何ができるか大将に訊き、まずはサッポロ生を召し上がるその紳士。

 大将の「キリンもたっすい!」というお話をうかがったのは、この時のことだ。

 さきほどまでの野戦病院タイムには、シブく寡黙に決めていた大将だったのに、この時間帯からは雰囲気が変わって、普通に飲んでお話しするような感じになっている。

 そういうこともご存知だからこそ、ご常連さんは大将と一緒に飲むべくこういう時間になってからお越しになっているのだろう。

 話をうかがうと、すでにリタイアされている元教員さんだそうで、いわば悠々自適の身。
 そんな彼がここつづきさんでキープしておられるボトルをふるまってくださるというので、お言葉に甘えてご馳走になることにした。

 そのボトルというのが……

 ええ??

 ラガブーリン???

 壁にズラリと並ぶキープボトルはどれもダバダ火振りなどの焼酎だったから、まったく意表をつかれてしまった。

 スコッチまでメニューにあるんですか、大将??

 「いや、これは彼の持ち込みの品なの」

 へ?

 よほどのご常連であるらしい…。

 ラガブーリンといえば、アイラモルトのスコッチウィスキー。
 このところ正露丸系にハマっているワタシにとって、アロマテラピー級の潤いをもたらしてくれる香りの持ち主である。

 が。

 一般的にはやはりこの匂いは強烈らしく、このお店でこの酒を旨そうに飲むのは、このラガブーリン先生だけらしい。
 大将も他の常連さんたちもどうにもこの正露丸臭に馴染めないそうで、ラガブーリン先生はまったく理解を得られないまま、肩身の狭い思いをして高いお酒を召し上がっているという。

 そこに颯爽とワタクシ登場。 

 正露丸臭ラブ、アイラモルトラブ。
 まったくもって付け焼刃な知識でヨロコビを伝えると、ラガブーリン先生はまるで同志を得たかのごとく喜んでくださった。

 「良かったねぇ、先生!」と大将。

  というわけで、ロックで乾杯!

  ……って、ことここに至ってスコッチのロック飲んでていいのか?>オレ。

 でも……やっぱ美味いや、ラガブーリン16年。

 そんな流れになった頃には、他に客の姿は無し。
 完全にカウンターでの飲み会の様相である。

 すると大将が、人数間違いで一皿余っていたからと、アオリイカの刺身をサービスしてくださった。

 …何から何まですみません。

 さらに!

 なんでも近々土佐の有名酒造所のひとつが経営者が変わってしまうそうで、一応銘柄は残るようだけど、これから先は中身が変わるかも…といういわくつきの日本酒を、ラガブーリン先生がみんなにふるまってくださった。

 その名も滝嵐。

 もう二度と飲めない酒……かもしれない。

 滝嵐は、20軒もの酒造所が合併して生まれた酒造所なのだそうだけど、それでも経営破綻に追い込まれたという。

 美味しいお酒なのに……。

 高知には現在18軒もの酒造所があるそうで、ビギナー旅行者としてはなんて多いんだ、と思っていた。
 ところが往年の酒造所だらけ状態だった時代を知るヒトにとっては、18軒しかない、ということになるようだ。

 ボタン一つで誰でも作れるシステムを産みだし、爆発的ヒット商品を世に送り出す酒造所もある一方で、コツコツ真面目に手作りで酒を造っているとやっていけなくなる世の中ってのもなぁ……。

 そんな話をうかがいながら、大将にも一献ということで、ワタシが注がせてもらった。

 すると大将、驚いたような顔をしていわく、

 「きれいな飲み方しますねぇ!」

 え?

 すでにけっこう飲んでいるというのに、ワタシはまだ紳士然としている(ように見えた)らしいのだ。

 たしかに、出口付近で倒れる人続出の酔っ払い度からすれば、かなりシャキッとしてはいると思う。
 けれど、そんな褒め言葉を頂戴したのはワタクシ、これまでの人生で初めてのこと。

 ちょっぴり感動。

 みなさんもこのジジツは長く記憶にとどめておいてくださいね。

 しかしその後も「きれい」なままでいられたかどうかは不明である。階段から落ちることはなかったけど。

 大将と女将さんは、娘さんが卓球の全国大会に出場すべく沖縄まで行くのに合わせて沖縄旅行をしたことがあるそうで、1月というのに暑かった暑かったとおっしゃる。

 きっとアタリの日々だったはず。
 お正月頃という話だったから、きっとここ数年のことだろう。たしかにこのところの正月は、夏のように暑いもの。

 そのとき出会ったサータアンダギーに激惚れした大将は、ここ高知でも手に入らないものかと思っていたところ、サニーマートという大きなスーパーチェーン店でコンスタントに手に入れられることを知ったという。

 以来、毎週末ごとに仁淀川の最上流にあるという実家の様子を見にいくついでに、サニーマートに立ち寄ってはサータアンダギーを仕入れているそうだ。

 それをビールの肴にしておられる、という話はすでに触れた。

 でもまさか、高知で物産店でもなんでもないのにアンダギーが売られていようとは。

 そのサニーマートはどのあたりにあるのかうかがったところ、大将が利用している店舗は我々が立ち寄るにはムツカシイ場所だった。
 でもサニーマートは四万十市内にもたしかあったはず…とラガブーリン先生が教えてくれた。

 四万十市なら、翌日立ち寄れるかも。

 その他いろいろ、沖縄話に花を咲かせてもらったりしつつ、女将さんやスタッフのおねーちゃんもまじえ、まるで家飲みしているかのような雰囲気で過ごさせてもらった。

 記念にみんなで一緒に写真撮りましょう!!

 高知って………楽しいなぁ!!

 夕方6時に来店し、気がつけば午後11時過ぎ。

 ご……5時間

 楽しすぎて危うくエンドレスになるところだった……。

 でもそのおかげで、開店から9時頃までの「よそ行きつづき」さんと、9時過ぎから閉店までの「プライベートつづき」さんのどちらの姿も楽しむことができたのだった。

 もちろんどちらもおススメです。

 最後にさんざんご馳走になって、つづきさんをあとにした。
 まさに「魚の店」、その名にしおう逸品の数々だった。

 階段を下りて外に出ると、すでに表の店の看板の灯は消えていた。
 ラガブーリン先生はまだ飲んでいるに違いない。

 高知の夜は、そこらじゅうでみんなが楽しい夜を過ごしているのだろう。

 ところで。

 明日は朝早くホテルをチェックアウトし、レンタカーで西進する予定の我々。

 皆既月食だったはずのこの夜は、あいにくの小雨模様で月など空のどこにも見えない。

 天気予報では明日も雨マークだったお天気も気になるところながら、こんなに遅くまで飲んでて大丈夫なんだろうか??