水納島の野鳥たち

ハチジョウツグミ

全長 27cmほど

 鳥さんの写真にかぎったことではないけれど、過去に撮った写真を見ていると、撮影時にはまったく気がついていなかったことに気がつくことがある。

 ↓これは2017年2月に撮ったもので、撮影時もその後も、ツグミが2羽一緒にいるシーン…と思っていた。

 ところがそれから5年後、このCBIコーナーの準備のために過去に撮った鳥さんたちの写真を種類ごとに整理していたところ、後方にいるものはツグミっぽいけど何かが違うことに気がついた。

 5年の間にけっこうツグミを見慣れた目になっていた、ということもあるのだろう。

 色味の違いだけではなく、ツグミより後方にいるにもかかわらずでっかく見えるくらいだから、体格にも随分差があるようだ。

 ツグミの雌雄で体色の違いや体格差がこれほどあるなんて話は聞いたことがない。

 ツグミじゃないとすると…誰だこれ?

 …と、撮影してから5年経ってようやく調べてみたところ、後方のやや茶色い鳥さんは、ツグミの亜種ハチジョウツグミのようだ。

 亜種だから「種」ということではツグミということになるのだろうけど、ここまで違うとまったく別の鳥だ。

 ちなみに両者の背中は↓こんな柄。

 ウーム…背中は似ているかも。

 ハチジョウツグミはいつも頼りにしている図鑑「沖縄の野鳥」でもちゃんと紹介されているのだけれど、掲載されている写真がいまひとつ特徴を捉えてくれていないため、これまでまったくノーマークだった。

 図鑑によるとハチジョウツグミは沖縄県内では少ないそうで、それがザ・ツグミとツーショットだなんて、鳥変態社会人さんたちも喜ぶシーンなんじゃ?

 実はよくあることなんですかね?

 残念ながらハチジョウツグミらしき鳥さんの姿を見かけたのはこの時かぎりのことで、まだ一度も「ハチジョウツグミ」と認識して目にしたことはない。

 追記(2023年11月)

 今秋(2023年)も冬の鳥さんたちが渡って来る季節になった頃に、けっこう大きめの鳥が路上でエサを探していた。

 あれは…

 …ハチジョウツグミだ!

 警戒心が強く、まったく近寄らせてくれないために遥か遠方からの証拠写真しか撮れなかったものの、初めて「ハチジョウツグミ」と認識して観ることができたという意味では、あらためましての人生初遭遇。

 でもやっぱりすぐさま飛び去ってしまった。

 よりいっそうヘナチョコにしか撮れなかったけれど、尾羽はこういうコントラストになっていることがわかった。

 今後はたとえ飛び去るところしか観られなくとも、これでハチジョウツグミと認識できるかな?