全長 14cmほど
カメさんのエサ採りのため、クワの葉を求めて灯台へと続く道を歩いていたおり、メジロっぽく見える小鳥が地面付近から木の枝に避難した。
この道はなにげにレアものの渡り鳥が観られる場所で、11月も半ばとなれば、渡ってきたもの、渡る途中の羽休めに立ち寄っているものなどがいてもおかしくない。
結局メジロだった、というオチを覚悟しつつ、遠めに枝間から姿が見えたのでとりあえずパシャッと撮ってみたら、あっという間に飛び去ってしまった。
かろうじて鳥さんが写っている写真をコンデジのモニターで見てみれば、目の周りの白いアイリングが見えたし、どうやらメジロっぽい…
…と思いきや。
後刻PCモニターで確認してみたところ、メジロに似ているのは頭部だけで、体の方は全然異なっているじゃないか(冒頭の写真)。
頭がメジロで体がスズメの鳥といったら…
ダメだ、まったく知らない。
これはいったい誰だ?
調べてみたところ、どうやらこの子はノジコっぽい。
ちなみに、ノジコという名前の見当がついてからその名で画像検索してみたところ、マンガの女性キャラクターの絵がたくさん混じっていたので驚いた。
人気マンガの「ワンピース」に、ノジコというキャラがいるらしい…。
ワンピースのキャラはワタシが知らないだけでまず間違いなく全国区なのだろうけれど、野鳥のノジコもまた、本土の鳥さん変態社会ではけっこうメジャーな存在のようだ。
でも沖縄での観察例は少ないらしく、いつも頼りにしている図鑑「沖縄の野鳥」では、観察報告がある種類として、写真掲載無しで紹介されているに過ぎない。
沖縄の野鳥図鑑に写真が掲載されていないくらいだもの、水納島でそれまで観たことがなかったのも無理はない。
そんな超レアバードのノジコと、人生初遭遇。
メジロかな?と思ってテキトーに撮ったたった1枚だけの記録ながら、まがりなりにも正体がわかるように撮れていてよかったよかった。
奇跡のノジコ、この時は1羽だけでの来島だったのだろうか、それとも他にもまだいたのかな?
その答えは、このテキトーに撮ったたった1枚の写真で判明した。
冒頭の画像はトリミングしてあるもので、トリミングの枠をもう少し広げると…
もう1羽いた!(画面下のほう)
2羽で行動を共にしていたのか…。
撮影当時は愛用していたコンデジのジョニーが持ち主同様クラシカルアイになっていて、ひところに比べるとオートフォーカスの機能低下が著しくなっていた。
購入から5年近くも経っていれば無理もない。
しかしそんな老朽カメラをエサ採りついでにポッケに入れていなかったら、2羽いることに気がつかないどころか、これがノジコであることにすら気づくはずもなく、傍らをサッと飛び去って行く姿を目にしても「ああ、メジロね…」で終わっていたことだろう。
クラシカルジョニー、グッジョブ。