水納島の野鳥たち

タカサゴモズ

全長 20cmほど

 いろいろあって激動の春となっていた今年(2025年)4月下旬、そろそろGW開幕という雨降りの日にガメ公のエサ採りをしていたところ、かつては耕作地だったのにすっかり藪になってしまっているエリアのギンネムの枝上で、見慣れぬ鳥がはばたいた。

 ん?

 なんだかモズっぽいぞ。

 枝が入り組んでいるため全身をさらしてくれないながらも、枝から枝へチョコマカと飛び移ってくれるおかげで、異なるアングルから見ることができた。

 お?

 クチバシもますますモズっぽいぞ。

 そして、前から見ても後ろから見ても、その頭部はグレー系だ。

 アカモズやモズの頭はグレーじゃない。

 かといってこの容姿はどう見てもモズの仲間。

 頭がグレーのモズの仲間にはチゴモズというものがいるらしいけど、アカハラっぽいお腹の色味はチゴモズの特徴ではない。

 となると……タカサゴモズ??

 全身をしっかり捉えている数々の画像をネット上で見ると、たたんでいる際の羽の縁辺が黒いというのも特徴のようだ。

 撮れはしなかったもののこの時横から観た体には、たしかに黒い模様も入っていたような気が…。

 やっぱタカサゴモズですかね。

 モズより大きいと説明されているわりには、ワタシにはモズより小柄に見えた。

 若鳥なのだろうか。

 とりあえず「秋から春にかけて観られる」グループに入れはしたものの、タカサゴモズは渡り鳥ではなく迷鳥だそうで、毎年決まった時期にどこそこで観られるという鳥さんではないから、その姿が観察されたという情報が流れると、バズーカさんたちがやってくる系のレアバードらしい。

 そんなレアものと、ひょんなことから初遭遇。

 夕刻にも再びチェックしに行ってみたものの、その姿を再び観ることはなかった。

 ほんのひとときの羽休めに、奇跡的なタイミングで遭遇できたワタシはラッキー♪。

 でも……

 …全身を撮りたかったなぁ!