水納島の魚たち

アヤコショウダイ

全長 50cm

 体の色味はムスジコショウダイに似ているけれど、ストライプが斜めで、しかも途中から点々に変わり、お腹は無地なので区別は容易だ。

 似ているから分布も同じようなものなのかと思いきや、ムスジコショウダイとは違ってこのアヤコショウダイは、モルディブあたりのインド洋にはいないらしい。

 西部太平洋の島々では群れで観られるところも多いらしく、ムスジコショウダイよりももう少し大きくなるオトナが群れている写真がネット上で散見される。

 残念ながら水納島では、このアヤコショウダイはムスジコショウダイ同様ほぼほぼ「居ない」といってもいいほどで、過去に1〜2匹観たことがあったくらい。

 その1〜2匹のうちの1匹はこちら。

 アカマツカサ類が群れ集う暗がりで、ひっそりと佇んでいた。

 ところが今シーズン終盤(2018年)になって、なぜかオトナが同じ場所に2匹居つくようになっていた。

 大きくてキレイだから、1〜2匹でも存在感がある。

 ホンソメケアもいつでも万全だ。

 このまま群れになって…というのは無理でも、せめてこの2匹がしばらく居続けてくれたらなぁ…。

 もっとも、彼らが拠り所にしているのは素潜りでも覗きこめそうなオーバーハングの下。

 美味な魚がそのようなところで目立っていれば、たちまちのうちに……

 無事サバイバルしてくれることを祈ろう。