


全長 15cmほど
アオジの稿でも触れているように、2025年秋~2026年の春にかけての冬鳥シーズンは、近来稀に見る不作だった。
港で大々的な工事が続いていることや、耕作地が激減して環境がすっかり変わってしまったからだろうか。
原因は不明ながら、定番のジョウビタキとさえなかなか会えなかったシーズンもそろそろ最終盤となった4月に、ビンズイをはじめとする春の渡りの最中の鳥さんたちが、短期間ながら大勢水納島に滞在してくれた。
そんなにわかな春の渡り鳥ブームもあっという間に終わり、あれほどたくさんたむろしていたビンズイその他の旅鳥たちの姿はすっかりGoneとなってからは、散歩をしていても「おっ!」となる出会いはなかった。
ところが4月最後の日に食後の散歩を終えて帰宅すると、すぐ近くの電線に普段は見かけない鳥さんが止まっているのが見えた。
旅鳥の残存部隊かも。
サイズといいシルエットといい、カシラダカっぽい姿ではあるんだけど、すぐ近くとはいっても頭上遥かな電線のこと、しかも背後は白い曇り空となると、肉眼ではシルエットにしか見えない。
こういう時に便利な双眼鏡やテレスコープなどは持ち合わせていないものの、そのかわりにコンデジジョニーブラックの光学40倍ズーム機能を使えば、こういうときは大変便利。
で、さっそく撮ってみたところ…

たしかにカシラダカに似てはいるけれど、目の上のラインが黄色い。

カシラダカにそんな特徴はないので、きっと近縁の誰かなのだろう。
間違いなく初遭遇と思われるこの鳥さん、さっそく調べてみたところ、どうやらキマユホオジロのようだ。
最も目立つ特徴が名の由来になっていた。
普段マッハ軽を停めている空き地で、先日からカシラダカっぽい鳥が採餌している姿を見かけていたんだけど、ひょっとしてその時からずっといたのだろうか。
ちなみにこのキマユホオジロ、沖縄でレアであることはもちろんのこと、日本本土でも稀にしか観られない旅鳥らしい。
シベリアあたりが夏場の本拠地で、冬を過ごすために渡るにせよ、せいぜい中国領内に留まるものがほとんどだという。
たまたま何かのはずみでフライングハイになっちゃった子たちが、稀に西日本で観られる程度なのだそうな。
そんなレアバードを、ふとした拍子に家から目撃。

振り返ってみると、通年島にいる鳥さんたちだけではなく、ヤツガシラをはじめとするけっこうレアな旅鳥ですら自宅から眺めていたりする。
そっち方面の変態社会からすれば、おそらく垂涎級のゼータクなシチュエーションに違いない。
でもそういう得難い環境は、価値観がまったく異なる銭儲けラブ社会の方々によって、いともたやすく葬り去られるのだった。